前置き
ワイルドハーツを推すブログとしては心苦しいところですが、誠実にこれを語るとなれば、問題点も言及しないわけにはいきません。
思いつくだけ挙げています。中には大きな声で言うほどでもない、細かい問題点も含んでいることをご承知おきください。
ワイルドハーツの問題点
知名度(広報)
やけに少ない発売前の公式情報 |
根本的な問題として知名度の低さがあります。広報活動が明らかに鈍かったのです。ゲーム性を知らせる情報も乏しく、名前は知られているが内容を勘違いされている、というケースも時々見られます。
今からゲームを遊ぶにしても「情報が少ない」「勘違いが多い」という有り様です。「興味あるけど良く分からないから手を出しにくい」という方も多いのではないでしょうか。だからこそ、私はこういう記事を書いています。
PC版の最適化
PS5版経験者からも苦言のあったPC版 |
PS5版には関係ない話ですが、PC版では大きな問題です。過去のアップデートで改善されたものの、今なおPC版の最適化は十分と言えない状態です。
私のPC環境ではそれなりに遊べましたし、大いに楽しみましたが、だからと言って他のPCユーザーへ安易に勧めることはできません。PS5ユーザーなら遠慮なく勧めるんですけどね……。
バグ(初期)
珍妙なフラッシュを起こしかねないアラガネ |
リリース当初はPS5版・PC版ともにバグが多く、初動に問題がありました。今の評価も、当時のバグが尾を引いています。
現在はほとんど解消されていますが、一部、残っているものもあります。現在起きやすいバグは「アラガネフラッシュ」と呼ばれるもので、アラガネ戦中、画面がピカピカ光る現象です。致命的なものではなく、クエスト終了で元に戻ますが、まあまあ面倒なバグです。なお、私の環境(PC)では全然起きません。スペックや設定の問題……?
短期間だったアップデート
約5か月でアップデートは実質終了 |
発売からしばらくの間は、精力的にコンテンツの追加や改善がなされていました。しかしいかなる事情か、アップデートは5か月で終了しました(細かい不具合修正も含めば7か月)。 決してボリュームが少ないわけではないのですが、少々半端なところでコンテンツが止まっている感じはあります。
カメラ
夏島の中央、戦闘中うっかり入った船底 |
カメラの距離は、最も遠い設定でもやや近いです。これはまあ、慣れで何とかなるんですが……。
壁際や障害物で視界不良になることも多いです。このゲームはだいたいどこでも歩ける仕様ですが、その分、戦闘中に閉所へ入り込めてしまいます。
ロックオンカメラは使いづらいです。左右方向への追尾が遅く、獣を捉えきれないのです。手動の視界操作とターゲットカメラの併用が無難です。この手のゲームにしては右手のボタン操作があまり忙しくなく、視界を比較的操作しやすいというのは不幸中の幸いです。
急上昇する難易度
あまたの獣狩の心を折った第1章の壁 |
本作はじっくり攻略することを想定されたレベルデザインです。探索やマップ攻略、装備の更新、固有のゲーム性に慣れるためなど、多少の時間と手間を要します。
逆に言うと、最低限のイベント進行では急激に難易度が上昇するということです。「前のマップの装備は今のマップの獣と属性相性が悪い」という調整にもなっています。先を急くと準備が足りず、相性の悪さでズタボロにされます。
作中、「準備した方が良いですよ」とこまめに注意してくれるんですけどね。準備の必要性は、多くのプレイヤーの想像をはるかに超えるものでした。
ミスしやすい連結からくり
閃光花火のつもりだったもの |
地形の複雑さ(斜面や段差)や、他のからくりへの吸着力から、連結からくりが意図せず失敗します。主人公の立ち位置が動くせいで連結が崩れることもあります。
落ち着いて状況を選べばミスを防げますが、なかなかそうもいかないものです。なお、地形の複雑さは計画されたものであり、一部のユーザーからは「小石」と揶揄されています。(小石発言のインタビュー記事)
小回りの効きにくさ
からくりが半端に近いと踏めない |
プレイヤーキャラの最小回転半径が、キャラ1人分くらいあります。そのため、直近の横方向にあるからくりが踏めなかったりします。
いったん立ち止まって方向転換するとか、匣ジャンプで向きと位置を調整するとか、対処のしようはあるのですが、ちょっと不便と言えば不便です。
物理傾向
物理火力特化の武器 |
本作には5つの属性(樹/火/水/風/土)があるものの、武器の属性は無属性有利となっています。例外はツクヨミを相手にするときだけです(ツクヨミは高物理耐性・風属性弱点)。このため、武器の選択肢が狭くなっています。
逆に、防具の属性耐性は重要です。獣は属性攻撃を多用するため、属性耐性が生存力に大きく影響します。
活人流と獣道流
ガルラ胴装備、火力の獣道・生存の活人 |
一部のスキルには「活人流」「獣道流」という相反した区別があります。防具の合計ポイントがどちらかに偏っていれば、対応スキルが解禁される仕様です。「活人流」は生存・会心・天つ糸、「獣道流」は物理火力アップ&防御ダウンという傾向があります。
問題は「獣道流」の火力補正が非常に大きいことです。「活人流」は生存力と火力の両立により安定しますが、熟練者は「獣道流」でガンガン攻めるスタイルに偏りがちです。「活人流」にもう少し高い火力補正があれば……。
外衣の作りにくさ
素材も費用もまけてくれない弥太郎 |
外衣とは、装備の見た目を変更するものです。モンハンで言えば重ね着です。解禁が遅いことと製作難度の高さで、たびたび苦言を呈されています。実質エンドコンテンツです。
外衣の作る際は、とりあえず1~2章の防具で妥協しましょう。3章以降の防具は素材の要求が高すぎるため、時間をかける必要があります。
小獣素材・小生物の収集
この画面の中に捕まえられるトンボがいます |
一部の小獣素材、小生物の収集がすこぶる大変です。小獣素材は「撫で」「剥取」で手に入るものが違い、いざ不足すると、生息地を探す手間も含めて面倒です。
小生物の収集は非常に大変です。特に飛ぶ小生物が。生息域が限られ、小さく、見つけにくく、高速で逃げます。余程やり込まないと必要にならないため、普通に遊ぶ分には気にしなくて良いのですが……。
インナー(肌着)
和風感の乏しい肌着 |
ぴっちりした今風のインナーが基本となっています。和風っぽいインナーとして胸のサラシはあるのですが、フンドシ的なものは存在しません。仁王2ベースのキャラメイクなのに……!
問題は防具との組み合わせにもあります。本来「インナーを消して素肌にそのまま付けるデザインでは……」という防具でも、インナーが表示されます。そのため、違和感の強い防具も多いです。
防具デザイン
ガルラ/獣 一式の見た目 |
何と言いますか、無理をした和風デザインの防具がけっこうあります。先述のインナーの件もあり、珍妙な姿になるものが多いです。また、防具に男女の区別がないせいで、男性の獣狩はひときわ酷い恰好になりがちです。
中庸(素体)・活人・獣道でのデザイン変化は凝っています。また、パーツ単位なら悪くないデザインもありますので、外衣の組み合わせで何とかなったりはします。外衣の作成は大変ですけど。
護符の整理
絞り込みやソートができない護符売却 |
ストーリー進行中は気にしないで良いのですが、エンドコンテンツで護符を荒稼ぎしていると、溜まった護符の整理に困ります。護符の所持数は最大200個ですから必要に応じて売却が必要なのですが、護符に関するUIがあまり良くないです。
まあ、この手のアクセサリ類をすっきり管理できるゲームなんて、滅多に見かけませんが……。
説明不足
説明はあるものの最小限 |
ワイルドハーツは説明不足と言われます。独特のゲーム性は純然たる長所なのですが、個性が強い分、プレイヤーへの説明ももっと必要でした。実際、良く分からないまま苦労したり、投げ出したりする人も多かったです。
ただ……すみません。私はこの問題点を上手く書くことができません。というのも、私はじっくり遊ぶタイプで、簡単な検証もしながらゲームを進めていたため、特に説明不足を感じることなく遊べていたのです。
また、これの直前に遊んでいたゲーム(エルデン・モンハン)はもっと説明不足だったため、相対的にマシだと感じていました。よって、普通にこのゲームに触れた人と私とでは、受け止め方が違います。
この問題点については、どうか他の方の意見をお聞きください。
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